■売り手市場が続いている
文部科学省と厚生労働省が発表した平成30年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日時点)によると、大学生の就職率は前年同期比から0.4ポイント増の98%で、平成9年の調査開始以来過去最高を記録
今年も就活生にとって、超売り手市場だと言われている。就職情報大手のディスコによると、2019年卒の大学生・大学院生の6月1日時点の就職内定率(内々定を含む)は、65.7%という結果となった
■よって、いかに離職者を減らすかということが大事になってくる
就活では売り手市場が続くなど、企業は労働者確保に奔走している。人手不足が進み、倒産せざるを得ない会社も少なくない。
優秀な人材の流出を含め社員の離職率が高いと考えている企業は全体の約41%にものぼります。
組織の力をあげるには、企業文化にあう優秀な人材を採用することとあわせて、離職率を下げることが大切
■しかし、若い社員が「次々と辞めていく」会社がある
まるで連鎖反応のように、短期間のうちにゴソッと若者が辞めていく光景。
中小企業や株式公開を目指すベンチャー企業では、社員一人一人が担う役割が大きいので、一人欠けただけで会社全体に影響を及ぼす
入社1年以内に辞めてしまうのは残念すぎる結果です。ただ、そうした残念なことが全国の職場で当たり前のように起きています。
■いったいなぜ若者が次々と辞めてしまうのか?
ハイパフォーマーや中核的人物が辞めたとき、その社員に対し会社は何のフォローもしなかった、自分も頑張ったところで結局その程度の扱いなのか、と負の空気感が周囲に蔓延してしまうこと
職種や年齢やキャリアを問わず広範囲に退職者が出だすと、「この会社に未来はないかも」とせきを切ったように連鎖退職が始まる。
不安の奥底にあるのは「会社は自分のことを見てくれていない」「自分の気持ちをわかってくれていない」といった人間的な感情です。
新入社員と年配社員の間にある、仕事に対する、「価値観(当たり前だと思うこと)」のギャップ。
新入社員と上司のトラブルは、指導の場面で生じることが多い。「最近の若者は根性がない」などと言っても意味がない
人事や経営者は「最近の若い人は何を考えているのか」とボヤくだろうが、「若手社員は、自分が合理的と思うことをやっているだけ」
■若者が連鎖的に辞めていくのを防ぐにはどうすればいいのか?
入社後の定着のためには適正な配置も求められます。今の若者はただでさえやりがい志向が強い。本人のやりたいことと適性がマッチする場所を見つけてあげる
「俺についてこい」的な親分子分風はもう古い。“教育”よりも面談などでこまやかに本人の希望や不満をフォローする。
不安、不満、怒りが生じない環境や風土をつくることこそ、優秀人材を雇用できる「選ばれる会社」に変わるための必要条件
隅々まで目や気を配るということがのぞまれます。
■離職者を減らすため、「社員を褒めて伸ばす」という機運も高まっている
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