全世界に波及する!?「トルコリラ急落」が意味する経済不安説

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信頼のおける情報を元に作成しています。

■トルコの通貨「トルコリラ」が急落している

13日、日経平均はトルコの通貨リラ急落を受け、大幅安となった。終値は前週末比440円安の2万1857円と、約1カ月ぶりに2万2000円の大台を割り込んだ。

リラ急落で欧州の金融機関が保有するトルコ関連の資産が焦げ付く恐れもあり、トルコ発の金融危機が懸念される事態に陥っている。

■なぜリラが急落したのかというと、発端はアメリカとの関係性悪化

2年前、トルコのエルドアン政権へのクーデター未遂事件にかかわったとされる米国人牧師が逮捕、拘束された。

トランプ米大統領は、米国市民のアンドリュー・ブランソン牧師がトルコで自宅軟禁されていることの報復として、トルコに追加関税をかけることでこの危機を悪化させた

トルコ政府は15日、乗用車やアルコール、たばこなど一部の米国製品に対する関税を2倍に引き上げた。

報復合戦の様相を呈しています。

■そして「経常赤字国通貨」という側面も事態を悪化させている

トルコリラやアルゼンチンペソは世界有数の経常赤字国通貨であり、この2通貨がとりわけ騒がれているのは偶然ではない。

大規模な経常赤字を補うため短期融資に頼り続けてきた国に、大混乱が起きることはほぼ必然といえる

IMFにはリラを安定させるのに必要な知識と、恐らくそのための資金もあるが、エルドアン大統領はIMFをトルコ国民の「敵役」に選んだ。

これによりトルコ経済は悪化していることが予想されます。

■そしてこのトルコリラ通貨安が全世界へ悪影響を及ぼしている

米国とトルコのこう着状態は15日も打開されず、世界市場の動揺は続いている。

金曜のマーケットで起きた銀行株の大幅下落から言えることは、少なくとも一部の投資家は金融危機の再来を恐れています。

外資系金融機関のトルコ向け債権は約2233億ドル(約24兆5630億円)に上る。うち7割がEU系。最も多いのがスペインで、フランス、イタリア、ドイツと続く。

世界的な金融危機の恐れが高まり、リスクオフの流れが強まった。リスク資産である株は売られた

中国株安や「トルコが米製品に追加関税を課す方針」などと伝わったことも嫌気されて一時22110.29円(前日比245.79円安)まで下落

日本株が売られています。

東京外国為替市場ではドルが上昇。トルコ懸念や中国株安を背景にしたドル買いが通貨全般に対して広がった。

一方でドルが買われています。

■トルコ経済破綻となると世界経済に大きな悪影響を及ぼす

「新興国市場全般になお油断がある。新興国の債務には赤信号が点滅している」

トルコの企業にとっては、外貨建ての借り入れが倍近くになっている計算であり、「トルコの財閥は欧州の金融機関と債務帳消し交渉を行っているとの話も流れている」

トルコの金融機関の資産の40%に相当する外貨の借り入れに対するヘッジが十分に行われているとは言えず、今後のデフォルトのリスクを懸念しているとともに、すでに目に見えないデフォルトが発生している

欧州系銀行がこれにより破綻するような事態に陥った場合には、話は世界的な規模に広がる可能性もあります。

トルコに大きな債権をもつ欧州系の銀行は大打撃を受けるとされています。

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