無印良品に草間彌生…中国で横行するパクリ被害に様々な声があがった

先日は日本の人気ラーメン店「一蘭」そっくりの「蘭池」が中国天津に存在することが日本でも報じられた。実は、中国には「無印良品」のそっくり店も出現しているのだ。

黒龍江省や山東省など中国の地方都市でこのほど、無印良品にそっくりのパクリ店舗が相次ぎオープンし、注目を集めた。

パクリグループは「无印良品」という店名だった。無印は中国では无印と表し、店の中は本物の「無印良品」とそっくりで、扱っている商品も似ている。違うのは品質のようだ。

日本の無印良品とは関係ないお店なのだが、実際に商品を見てみると…。タグには無印良品と書かれている。さらに、綿棒は表示が非常に無印良品のものと似ている。

タオルや寝具など織物（第24類）における「無印良品」との商標権が2001年に中国の海南南華公司に登録され、2004年8月に北京棉田に譲渡された。有効期限は2021年までになる。

良品計画は2001年から、中国で問題の商標権の取り消しを求め、複数回異議申し立てや訴訟を行ったが、いずれも認められず却下された。一審と二審は敗訴、12年に最高裁が「日本側の関連商品は中国市場での知名度を確認できない」として上告を退ける決定をした。

その結果、無印良品はやむを得ず中国市場向けの一部の織物商品の商標から漢字の「無印良品」を取り除き、「MUJI」のみを表示する対策を講じた。

北京棉田および傘下の北京無印良品投資有限公司は昨年、類似商品の販売で商標権を侵害されたとして良品計画とグループ会社である無印良品（上海）商業有限公司を提訴した。

それだけでも驚きだが、なんと日本側が敗訴したと報じたのだ。

“無印そっくり店”関係者：「日本の無印の方が後からパクったんですよ」
　一体、どういうことなのか。日本の無印良品は2005年、中国に1号店を開設。だが、その前に中国では別の会社がベッドカバーやタオルなどで無印良品の商標を取得していたのだ。

良品計画は一審判決を不服として控訴し、裁判は泥沼化の様相を呈している。

商標権問題に詳しい弁理士の永沼よう子氏は｢中国で商売をするからには、やはり展開する可能性がある範囲で、しっかり（商標権を）押さえておく必要があったのではないかと思います｣と話した。