・スクールカーストに悩む学生たち
ヒンドゥー教の身分制度になぞらえ、教室内の序列を表した「スクールカースト(学校カースト)」
コミュニティ内の小集団の間で自然発生的に生じる、排他的で序列的な構造が、いわゆる「カースト」と呼ばれるもの
「華やかなイケてるグループ」の1軍、「一般生徒」の2軍、「地味で大人しい」3軍、そして「変わり者やいじめられっ子」の圏外、という構図
街中や電車内で制服姿の中高生を見ると、その子たちの持つもの、雰囲気、態度によって、この子は1軍、この子はきっと4軍だな、と何となく想像できてしまい暗澹たる気持ちになる。
・スクールカーストについてTwitterでは…。
スクールカーストの序列って身体に染み込むのかわかんないけど、大学生になっても社会人になっても「あ、この人○軍だっただろうな」って何となくわかるよね 上京して垢抜けて稼いで、どんなにイキり身に付けても隠せない何かってあるじゃん?もっと言うとTwitter見てても少しわかる。
スクールカーストとかそんなもんなかったと思ってるだけで、実は自分がその仕組みですら区分できないほどの仲間外れだった可能性。
・知らずのうちにランク付けされるママカーストも
子供の学校の情報を交換したり、悩み事を相談し合ったりできるママ友は、何かと心強い存在ではあるけれど、一方では悩ましい声も聞こえてくる。
互いに格付け合うことで生じるママ友間の「格差」。それが特に近年苛烈さを増し、ヒンドゥー教にまつわる身分制度「カースト」になぞらえて「ママカースト」と呼ばれるほど
夫や妻の年収や学歴などによって決められることが多く、タワーマンションなどでは居住階数で決まるとも言われています。
・そもそもカースト制度とは?
アフロ
A member of the Dalit community shouts slogans during a protest in Mumbai, India, January 3, 2018. REUTERS/Shailesh Andrade (India) by 写真:ロイター/アフロ
インドで生まれた独特の社会的身分制度のことで、インドでは「ヴァルナ」「ジャーティ」と呼ばれています。
カーストには4つの階級があり、上からバラモン、クシャトリヤ、ヴァイシャ、シュードラに分けられています。
始まりは、紀元前1500年頃にアーリヤ人がインドに移住するときに、征服層が3つのヴァルナを作り、先住民であるドラヴィダ人を当初の下位のヴァルナとしたことがきっかけ
インドにきたポルトガル人により、ポルトガル語で血統を意味する「カスト」から「カースト制度」と呼ばれました。その後、ヨーロッパに広まり、それがインドでも一般化されカースト集団と呼ばれています。
・制度は廃止されていても影響は根強く残っている
1950年にカースト制度が廃止され、不可触民とされていた人たちも清掃業を中心に職業が与えられるようになりました
法的には廃止されたカースト制(身分制度)も、いまだに日常の暮らしに深く根付き、職業や結婚に大きな影響を及ぼす。
今でも清掃業をしている元シュードラの人をパシリにする元上位階級の人がいたり、「俺はカーストが高いから偉い。」などと威張っている人も少数ですが一定数居ます。
「中進国から先進国を目指す経済大国になったインドにもうカーストは関係ない」との意見もあれば、「カースト差別はますます厳しくなり、インド社会を蝕んでいる」との主張もある。
・すべてを排除するのは不可能、でもやれることはある
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