◆世界的に評価されてきた是枝監督
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71st Cannes Film Festival – Photocall for the film Shoplifters (Manbiki kazoku) in competition?- Cannes, France, May 14, 2018. Director Hirokazu Kore-eda poses for pictures. REUTERS/Stephane Mahe (Fr… by 写真:ロイター/アフロ
95年、初監督映画『幻の光』が第52回ヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞等を受賞。04年、『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭にて映画祭史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)を受賞し、話題を呼ぶ。
13年、『そして父になる』が第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門審査員賞受賞。15年、『海街diary』が同部門に正式出品され、国内でも日本アカデミー賞作品賞をはじめ各賞を席巻した
◆「家族」をテーマにした作品に定評がある
家族をテーマにした作品で定評のある是枝裕和監督。
何でもない日常から人間の機微を描く手腕に定評のある。
『誰も知らない』では、母親(YOU)に置き去りにされた兄弟たちのサバイバルな日常を淡々と綴り、この作品をきっかけに“家族”を描くことに定評があると評価されている。
◆再び「家族」を描いた最新作『万引き家族』
是枝裕和監督が、東京の下町を舞台に、家族ぐるみで軽犯罪を重ねる一家の姿を通して、人と人とのつながりを描くヒューマンドラマ。
“犯罪”で生計をたて、ひっそりと東京の下町に暮らす、平凡で貧しい家族の物語。
さまざまな“家族のかたち”を描き続けてきた是枝監督が、「血のつながりについて、社会について、正しさについて、10年くらい自分なりに考えて来たことを全部この作品に込めようと、そんな覚悟で臨んでいます」と語る、渾身の最新作。
◆5回目となる「カンヌ国際映画祭」コンペ部門に出品されていた
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71st Cannes Film Festival – Photocall for the film Shoplifters (Manbiki kazoku) in competition?- Cannes, France, May 14, 2018. Director Hirokazu Kore-eda poses for pictures. REUTERS/Stephane Mahe (Fr… by 写真:ロイター/アフロ
是枝裕和の監督作「万引き家族」が、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品。
カンヌ映画祭は、ヴェネツィア国際映画祭やベルリン国際映画祭とともに、世界三大映画祭と称されています。1946年に創設。毎年5月に開催され、世界中から様々なメディアに取り上げられています。
是枝監督作品としては、今回でカンヌ国際映画祭への出品は7回目。またコンペティション部門では、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずが4姉妹を演じた『海街diary』から3年ぶり5回目。
◆そしてついに最高賞の「パルムドール」を受賞
是枝監督「万引き家族」がパルムドール受賞 カンヌ映画祭
news.line.me/issue/culture/… pic.twitter.com/z4KGHG72Ie
日本人が受賞するのは1997年の今村昌平監督作『うなぎ』以来21年ぶり。
現地での公式上映のあとは「ぬくもりを感じた」などと評価する声が相次いでいました。
これまで日本映画では黒澤明監督の『影武者』(80)、今村昌平監督の『楢山節考』(83)『うなぎ』(97)がパルムドールを受賞している。
◆是枝監督は「映画は対立する世界をつなぐ」と語った
ステージに上がった是枝監督は感無量の表情。「さすがに足が震えています。この場に居られることが本当に幸せです。この映画祭からは勇気をもらえます。映画を作り続ける勇気をもらえます。」
是枝監督は「対立してる人と人、世界と世界を、映画はつなぐ力があると感じます。今回みなさんにいただいた勇気と希望を、この場にいない日本に戻ったスタッフや参加できなかった監督、それに将来の若い映画の作り手と分かち合いたい」と、受賞の喜びを語りました。
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