夢を見てるみたい…『不条理な日常』が描かれた漫画 5選

この記事は私がまとめました

▼『オンノジ』施川ユウキ

「オンノジ」は突然無人になった街を舞台に、少女がマイペースにサバイバルする様子を描いた4コママンガ。情報収集や人探しの合間に道路の真ん中に寝転んでみるといった、好奇心旺盛な少女の不思議な日常が綴られている。

施川ユウキ「オンノジ」読了

ゆるふわ不条理やけどギャグやけどロマンチック。4ページに1回くらい容易く真理にふれそうな感じ。 pic.twitter.com/PqI6CT9xHa

施川ユウキ「オンノジ」読みました。誰もいなくなった世界をさすらう少女の物語。不条理な脱力日常系ギャグSF。こんなふうに表現するとわけわからないですね(笑)。キレのあるどーでもいいギャグに笑わせられましたが最後には感動が。

施川ユウキの『オンノジ』が面白かった。何が面白いって無人街でガールミーツフラミンゴという発想。不条理な舞台とその中で寄り添いながら二人きりで生きるっていう重い設定なのに、フラミンゴですよ。意味がわからん。ただ、面白い。オススメ。

施川ユウキ『オンノジ』を読み始めてる。人も動物もいない世界を彷徨う少女を4コマギャグで描く。非日常オチかと思いきや、発想が光る日常オチが来たりしてすごい。まだ序盤なんだけど、良いマンガ買ったかも! pic.twitter.com/OlET9wiiwe

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▼『てるみな』kashmir

「てるみな」は猫耳の少女が実在の線路に似た、でもどこか違う異界をさまよう小旅行記。列車が止まらない通過専用の駅、魚種不明の巨大な干物やペンギンの干物などが売られているひなびた町、21駅も新駅が追加された山手線のエピソードなど、奇想天外な電車旅が描かれている。

つげ義春が描くような夢に出てくる温泉の漫画みたいな不条理さというのは身近な鉄道にも感じていて、実際よく夢に見るし、夢の中では絶対列車は目的地に着かないし、遅刻するし、飯屋に入ってもご飯にありつくこともない。そういう不安な気持ちが「てるみな」にはよく描かれていた

この前買った漫画がこの『てるみな』っていうやつで、突然猫耳が生えてきた少女が電車に乗って奇怪で不条理な街を散策するっていう内容なんですけど、日常から迷い込んだ非日常の世界の中にフワフワした現実感があって、僕はこういう漫画が大好きです。 pic.twitter.com/XgUTL2lNFQ

「てるみな」読んだ。猫耳少女が異形の東京で電車に乗って旅をする1話完結型の鉄道漫画。幻想的で不条理な世界を彷徨する。「ねじ式」や「BLAME!」のような雰囲気がある。つまり俺得。

てるみな、すごくよかった。戦前から2013年までが渾然一体となった、だけではない不条理な、でも見覚えのある世界だ。それにしてもなんでこの作品が楽園に載っていたのだろう

▼『二匹目の金魚』panpanya

表題作はじめ「制御に関する考察」「通学路のたしなみ」「かくれんぼの心得」「担いだ縁起」等、著者ならではの描写が輝く19篇。

背中がゾクッとかムズムズする怖い感じ、異世界を覗くような瞬間は無く、「ちょっと不思議」にくすぐられ、おなかの皮がよじれる、明るめの雰囲気です。

panpanya『二匹目の金魚』(白泉社、2018年)。濃密かつ雑然と描き込まれた街角を、シンプルな描線の少女が探索する短編集。子どもの頃に漠然と感じていた世界の不思議と不条理を緩く気だるく気負わずに追体験できる。奇妙で意味不明だが懐かしさのある迷路を散歩するような読み解き(解かない)。 pic.twitter.com/lEMDA1O3dt

二匹目の金魚 amazon.co.jp/dp/4592711297/…
panpanyaさんの短編集、良かった。街のごちゃごちゃや不条理、空想をそのまま描いてる。

panpanya【二匹目の金魚】…どこでもない昭和の住宅街の迷路へと読者をいざなう奇才の新作コミック。子供の頃、見知らぬ街で迷子になった時のことを想起させる。これはいわば「大人の児童文学」だと思った。また、徐々に消えゆくであろう「紙の本」の旨味を最大限に活かした美しい装幀も◎ pic.twitter.com/vyYhXGwTzm

panpanyaさんの新刊、二匹目の金魚がとても良い。幼き日の記憶のパンドラのような本。この方の本はいつも、読んでると何かを思い出しかけるような不思議な感覚になる。

▼『見かけの二重星』つばな

謎の天才のおかしな科学実験に巻き込まれて、二人に分裂した女子校生・綾子。戸惑いながらも、もう一人の自分と最初に共有したのは、急逝した姉の思い出だった。増えた心と失くした心、その先にあるのは――?

マンガ、つばな『見かけの二重星』読んだ。なるほど、これも変わった作品だった。これは女子高生の目の前にもうひとりの自分が現れ、でも普通に生活する、が…という話。途中まではコミカルな日常ものかと思いきや、中盤から変質する。作風が独特なんだよね。

『見かけの二重星』
飄々とした日常ギャグとSFの調和。それ町と”少し不思議”を足したような…。ちょっとしたセリフがいちいち心をくすぐってくる。さりげないけど圧倒的に愛される人物造形。つばな初体験でした。
くすくすじわじわ。四次元ポケットみたい。 pic.twitter.com/XVrjLdWUme