・最近よく言われる若者の「車」離れ
日本自動車工業会が今月発表した2017年度の乗用車市場動向調査によると、クルマを保有していない10~20代のうち、「車を買いたくない」「あまり買いたくない」という回答が全体の54%に達した。
定かではないが、「若者のクルマ離れ」という言葉は2000年ごろから使われだしたようだ。
車を持とうとしないどころか車そのものに興味を持たない、更には教習所に通うのは金と時間がかかるから免許も取らないという
マイカー所有にこだわらない消費者の増加を追い風に、毎月定額の料金を支払うことで好きな車に乗れる「個人向けカーリース」市場が活気づいている。
・次によく聞かれるのは「アルコール」離れ
全国的にアルコール消費量が減少する中、お酒を扱う飲食店は、若者をターゲットにした商品の品ぞろえに迫られている。
アルコール市場縮小には若者の「アルコール離れ」の影響もある
年代別に飲酒習慣率を見ると、確かに20代の男女で低下しており、特に男性では大幅に低下しています。
ひと昔前は、会社やサークルなどの集まりでは「とりあえずビール」ということが多かったのでしょうが、最近では若者を中心に、一杯目からそれぞれ好きなものを注文するということが少なくありません。
・その一杯目は女性を中心にレモンサワーブームが
従来のレモンサワーといえば“昭和ぽい”“オジサンぽい”というイメージがあったが、最近はインスタ映えする“進化系レサワ”が続々と登場。
爽快な味わい、料理を選ばぬ相性のよさ、しかも自宅でも気軽に楽しめるとあって、人気が急上昇しているのがレモンサワー
レサワ専門店も増えてきて、「レモンサワー好き女子」=「レサワ女子」なる言葉が生まれるほど人気を博している。
焼酎そのものを凍らせる、あるいはレモンを皮ごとすりおろす、さらにはベースをジンやウォッカにするなど、近年レモンサワーが進化している。
・グローバル化はどうした?…若者の「海外」離れ
20代の若者の出国数は、ここ20年間でおよそ40%減少していて、「海外体験」のなさは、社会人として成長する機会を失わせ、将来への影響も懸念されるとしている。
観光庁は若者が海外旅行に行かない主な理由として「ショッピングセンターや温浴施設など近場で休日を過ごす傾向」や「スマホゲームなど室内での趣味が増えたこと」などをひねり出していますが、どちらも鼻で笑うしかありません。
長引く経済の低迷から非正規雇用者が増え、海外に行きたいけれど「現実問題として難しい」というお金の問題や、非正規社員の若者は海外に行きたくても長期の休みが取れないという理由が挙げられています。
観光庁などは、旅行業界や経済界、教育界が一体となった組織の設置を検討していて、若者の海外離れを防ぎたい方針。
・それに関連して進行しているのが「保険」離れ
個人保険の保有契約高は19年ぶりに前年を上回ったものの、長い間減少傾向が続いている。特に若い世代を中心に生命保険の加入率が低下しているようだ。
2013年の拙稿では、若年層の生命保険の加入要因について分析した結果、生命保険への加入状況が就労形態や家族の状況、価値意識、日常的な保険との接点の多寡より左右されており、非正規雇用ではさらに家族形成に関する実態・意識によっても異なる
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