◆12月1日に「新4K8K衛星放送」放送がスタート
現行ハイビジョンを超える超高画質を実現する、次世代の映像規格4K・8K。2018年12月1日から、4K放送・8K放送である「新4K8K衛星放送」が始まります。
12月には、16の4Kチャンネルと1つの8K(8K SHV)チャンネルがスタート。
4Kを超える「8K」の放送も同時にスタートする。チャンネルは「NHK SHV 8K」の1チャンネルだが、世界に先駆けて8K放送が始まることとなる。
◆8K放送はまるで裸眼3D並みの迫力映像
新4K8K衛星放送のメリットはシンプル。「画質が良くなり、臨場感が上がる」
解像度はフルHDの4倍の「4K」、16倍の「8K」に向上し、「高精細」になる。加えて、「広色域」、「画像の高速表示」、「多階調」、「HDR」など、あらゆる面で画質向上が期待される。
8Kの映像の表現力は圧倒的だ。以前「3Dテレビ」が登場して普及しなかったが、8K映像の場合はまるで“裸眼3D映像”を見ているような立体感が感じられる。テレビの枠の内側にリアルな世界が広がっているような印象すら覚える。
◆コンテンツ不足の指摘もあるが、NHKは本気モード
気になるのは番組(コンテンツ)。高精細な4K/8K放送が始まったとしても、放送がHDからのアップコンバートばかりでは、魅力は感じられないかもしれない。
アップコンバート=4K画質ではない映像を4K相当の映像に自動変換
だが、少なくともNHKはかなり本気だ。BS 4Kは「スーパーハイビジョンの入り口」と位置づけて、幅広いジャンルの番組を編成。放送は毎日6~24時までで、「ピュア4K率90%」を目標にしている。
地上波や衛星波から選りすぐった番組を、4Kで制作し放送。週末には、4Kチャンネル独自の大型特集番組も放送される予定。
◆スタートに合わせて8K『2001年宇宙の旅』を世界初放送
開局日(12月1日)に、BS8Kで映画『2001年宇宙の旅』を放送することが発表された。今回、NHKが8K化を呼び掛け、映画会社がフィルムを8Kスキャンし、修復したものが世界初放送される。
「まるで宇宙空間を旅しているような臨場感、作業チームも8K版の出来栄えに思わず息をのんだ」という。スタンリー・キューブリック監督が細部まで作りあげた世界が、8Kの高精細な映像で再現される。
同様に8Kされた映画『マイ・フェア・レディ』を3月に放送予定。
◆4Kの方も黒澤作品など魅力的なコンテンツ
4Kコンテンツの軸となるのは、定番の紀行ものや海外取材を含む自然科学などのファクチュアルコンテンツ、スクウェア・エニックスと共同制作するフルCGコンテンツ、それに過去の人気コンテンツを最新技術で修復した映像、それに4Kでの放映を意識して制作するドラマ。
BS4Kでは、『4K シアター』(毎週土曜 後9:00~)として、日本映画の巨匠監督、黒澤明・溝口健二・小津安二郎の名作を超高精細映像で6週連続放送する。
海外ドラマは、現在わかっている範囲では、日本で特に人気の高かった『奥さまは魔女』は16ミリ、『刑事コロンボ』が35ミリネガフィルムからのスキャンと修復処理などにより、極めてよい画質で復活する。
◆本放送前には各地で関連イベントも行われる
愛宕山8Kシアター「8Kスーパーハイビジョン2018~錦秋」上映会
10月1日(月)から10月31日(水)までの1ヶ月間
愛宕山8Kシアターでは、秋の8K番組を上映
会場:NHK放送博物館(東京都港区愛宕2-1-1)
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