■改正入管法が成立しようとしている
アフロ
Japan’s Prime Minister Shinzo Abe gives his policy speech at the opening of the extraordinary Diet session in Tokyo, Japan on October 24, 2018. (Photo by Motoo Naka/AFLO) by 写真:Motoo Naka/アフロ
国会審議がヤマ場を迎えた、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法改正案。
出入国管理法改正案について、与党は、7日の参議院本会議で成立させる方針を固めた。
入管法の場合は目標34万人という新たな単純労働従事者を海外から呼び寄せるという内容
■外国人労働者の受け入れ拡大を定める法律だ
改正案は、新たな在留資格を設ける。一定技能が必要な業務に就く「特定技能1号」と、熟練技能が必要な業務に就く「特定技能2号」である
1号は在留期限が通算5年で家族は帯同できない。2号は期限を更新でき、配偶者や子どもを帯同できる。
来年4月施行ありきで急ごしらえでつくった法案であるため、中身がすかすかでした。外国人労働者受け入れ拡大の制度設計の具体は、法案成立後に政府が決めるという立て付けになっています
外国人労働者の受け入れ拡大ばかりが論議されており、法務省・入国管理局(入管)が難民を受け入れず、収容施設に長期拘束する等の入管による人権侵害への対応は、棚上げされたまま
■そんな最中、2015年~17年の間に「69人の外国人実習生が死亡」していたことが明らかとなった
外国人技能実習生が2015〜17年の3年間で、計69人死亡していたことが法務省の集計で分かった。
69人の外国人技能実習生が、溺死や凍死、自殺などで亡くなっていた実態が書かれていた。
死亡者の内訳は、男性が54人、女性が15人。年齢別では、20歳代が46人、30歳代が19人で10歳代も2人いた。出身国は中国が最多で32人、次いでベトナムが26人
■なぜこんなことが…?
ベトナム人技能実習生が遺した遺書に触れ、そこに書き記されていた差別、蹴られ殴られという虐待の事実を紹介
死因は心筋梗塞や急性心不全、くも膜下出血などが目立ち、自殺は6人いた。実習後に船から落ちて死亡したり、現場に向かう車内で意識を失い亡くなった例も
■更に、行方不明者も多いようだ
低賃金や虐待などが理由で職場から逃亡する例が相次いでおり、2017年に7000人を超えた。
過酷な環境での労働を強いられ、逃げ出してしまう実習生も少なくない。2015年だけでも5803人もの外国人実習生が行方不明
道内の事業所から2017年に失踪した外国人技能実習生が過去最多の88人に上ったことが30日、札幌入国管理局への取材で分かった。
■なぜ外国人労働者たちは逃げ出すのか?
暴力やセクハラ、いじめなどの受け入れ側の不適切な扱いによって失踪したと回答していた人は7割を超えていた。
「低賃金」3項目の総数1929人の失踪動機を「より高い賃金を求めて」とし、この回答が最多
弁護士は「いわゆる失踪する実習生は、『警察に捕まったら助けてくれるのではないか』と考える。それくらい耐えられない環境なのです」と語った
1
2