テレビではあまり報道されない「スポーツ選手の月経問題」
試合が近づけば、コンディションの調整が重要となってくるが、女性 アスリートの場合、男性アスリートにはない月経との付き合い方も心配の種である
実はかなり深刻な問題だった
プロテニスは0コンマ何秒の反応が勝負を分ける世界。特に私はビッグショットではなく、体のキレやボールに対する反応の良さが持ち味だったので、軽い症状でもパフォーマンスに影響が出てしまう
腰が少し重いな、という時はボールへの反応がやや遅くなるため、鎮静剤を飲んで症状を抑える、反射のトレーニングで体に刺激を入れるなどその都度調整し、試合に向けて準備をしていました
いつも思うんだけど、女性アスリートって本当に尊敬する。合算して1年で3か月は本調子ではないわけだから。 — 杉山愛氏が語る「テニスと女性の体」重い月経痛に苦しむ選手も #ldnews news.livedoor.com/article/detail…
アフロ
伊藤華英/Hanae Ito,
FEBRUARY 8, 2018 :
Tokyo 2020 Japan House
during the PyeongChang 2018 Olympic Winter Games
in PyeongChang, South Korea.
(Photo by YUTAKA/AFLO SPORT) by 写真:YUTAKA/アフロスポーツ
「北京五輪の時は、競技期間と重なってしまいました。正直、どうしようという思いでした」
競技のパフォーマンスを追い求めるあまり、女性としての機能を害する選手が多いそう
アスリート自身は、パフォーマンスが上がらないなかでも結果を出さなくてはいけない、ベストを追求するがために、女性としての機能を害する状態まで追い込んでしまう人もいる
月経がきちんと発来するような「女の体」になってしまっては競技力が低下する、と豪語する指導者まで存在します
無月経のアスリートは7.8%であり、月経不順をあわせると全体の約40%に月経周期の異常が見られ、特に、体操、新体操、フィギュアスケートのような審美系競技や陸上長距離で無月経が多い
「エネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」のことを「女性アスリートの三主徴」と呼び、体重が軽いことが有利とされる審美系の競技(器械体操、新体操など)や、陸上長距離などで起こりやすいことが知られています
月経異常が続くと骨密度が低下してしまう
月経が無いと骨塩量の保持に不可欠なエストロゲンの分泌が減少し、疲労骨折を起こしやすいということも指摘されているし、長期間無月経だと将来排卵できなくなってしまう恐れもある
無月経による低エストロゲン状態が長期に続いた場合、骨密度の低下が起こります。アスリートの場合、この状態で強度の運動負荷が加わることにより、疲労骨折のリスクが高まります
ある程度の正常な月経を維持すること、高い骨量・骨密度を維持することは女性アスリートの将来に対して重要
11~14歳は、本来であれば骨密度の年間増加率がもっとも大きい期間です。その後のアスリート人生を左右する大切な時期
また、月経の問題について男性コーチに打ち明けづらいという側面も
月経中の競技参加は確かに「紛れもなくタブーな話題だ」と、スポーツ医学に詳しいジョージー・ブルイベルスさんはBBCに話した
「(世界レベルの)コーチの多くは男性なので、『いま生理中です』と言い出しにくい女性選手にとっては大変だ」と言う
「月経前になると、精神的にイライラした。体重も3キロくらいすぐ増えるようになり、最初はコーチにも不思議がられた」
伊藤華英さんのコメント
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