手術が出来ない…病院機能も崩壊した「ベネズエラ」の近況

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■ベネズエラ

ベネズエラは、南アメリカ北部に位置する連邦共和制国家である。東にガイアナ、西にコロンビア、南にブラジル

かつてはコーヒー、カカオなどが輸出されていたが、現在では輸出の大半を石油が占める。民族的にはスペイン人と原住民の混血が多くを占める。

主要言語はスペイン語。首都カラカス。面積91万2千平方キロメートル。人口2670万(2005)。正称,ベネズエラ-ボリバル共和国。

■このベネズエラが大混乱に陥っている

経済や社会の混乱が続く南米ベネズエラで独裁化を強める反米左翼マドゥロ政権の下、大量の国民が国外に脱出し、難民化している

ベネズエラではハイパーインフレ解消の目処は立っておらず、今月に入りついにデノミ(通貨単位の切り下げ)が行なわれ、通貨の価値は10万分の1に切り下げられました

ハイパーインフレで日用品の入手は困難となり、食料や医薬品が逼迫(ひっぱく)。国民の国外脱出が国際問題となっている。

ベネズエラの経済が、長年の社会主義政権のつけで崩壊寸前の危機にある。「経済的崩壊」が現実味を帯びてきたと言っていい

水不足に加え、送電網や変電所の整備不備、盗電なども重なり、計画停電が続いている。だが、実質無計画停電

■理由は政策の行き詰まりと米の経済制裁

社会主義的政策の行き詰まり、原油価格下落、人権状況を理由とする米国の経済制裁などから頼みの石油輸出がままならなくなり、多くを輸入に頼っていた生活必需品が欠乏

そもそもの背景には、チャベス前政権時のボリバル(社会主義)革命がある。同政権は、政府に不満を持つ大手企業を国営化し、価格統制で利潤追求を否定し、物価上昇を抑えた。その結果、事業を放棄する経営者が相次いだ。

社会主義政権の下、食料やトイレットペーパー、紙おむつ、薬などのあらゆる必需品の不足も深刻を極めている。すべて政府による計画経済や通貨統制、物価急騰が原因だ。

■そしてそのしわ寄せは最も弱い人々に…「病院」の機能が崩壊

深刻な物資の不足により生活に必要なものだけでなく、病院の機能まで崩壊しつつある

水不足がさらに追い討ちをかけている。ロイター通信によると、医療器具が洗えない病院では手術を延期せざるを得ない、と伝えた

病室には9歳のアンソニー君もいる。背中を手術したのだが、病院にも近所の薬局にも清潔な包帯がないために傷口の状態が悪化してしまっている。

ベネズエラ医師会によると、医師の3分の1が国外に移住してしまったという。

ベネズエラでは、国営の病院ですら、医薬品、注射器などの医療器具、ベッドのマットレスまで物資が不足している

水危機に直面しているベネズエラでは、その影響が病院や首都カラカスの最も裕福な地域にも及んでいる他、各地で水の配給が定期的に行われている

断続的に水が出ることはあるが、しょっちゅう汚い水が出る。ただでさえワクチンや抗生物質が不足し、十分な医療が提供できないのが現状で、病院はリスクを承知で汚れた水を使うしかない

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