◆雅子さまが15年ぶりに“全参加”される平成最後の「園遊会」
皇太子妃雅子さまは、体調が許せば、9日に行われる園遊会に最後まで参加されることになった。病気療養中の雅子さまは、3年前から園遊会への出席を一部再開しているが、最後まで参加されれば15年ぶりとなる。
毎年、春と秋に行われている、天皇皇后両陛下主催の園遊会は、2019年春は開催しないことが決まっていて、9日が平成最後の園遊会となる。
平成最後となる9日の園遊会には、脚本家の三谷幸喜さんや平昌パラリンピックのメダリストら約2000人が招待されている。
◆「園遊会」は陛下主催のガーデンパーティー 最初は秋のみだった
園遊会は、平たく言えば両陛下主催のガーデンパーティーだ。空の下で約3時間、おいしい料理を食べて、飲んで、語り合う。
天皇、皇后両陛下の主催で、毎年春と秋の2回開かれている。1880(明治13)年に始まった「観菊会」、翌81年(同14)年から開かれた「観桜会」が発端。日中戦争で中断後、1953(昭和28)年に「園遊会」の名称で復活した。
◆会場の赤坂御用地(赤坂御苑)には皇族の住まいがある
園遊会の舞台となる赤坂御苑は、赤坂御用地のほぼ中央に位置する回遊式の庭園だ。
皇太子ご一家や、秋篠宮ご一家が住まわれている「東宮御所」や「秋篠宮邸」がございます。訪日した外国の要人の接遇施設である「迎賓館」が隣接しています。
「赤坂御用地」は、紀州徳川家の上屋敷があった場所です。明治政府によって接収されて皇室に献上されたのですが、戦後に国有財産となり、皇室用に供されました。敷地面積は、約50万㎡という広さを誇ります。
◆招待客は約2000人 招待状には菊のご紋
園遊会に呼ばれるのはいったいどんな人なのか。「多くは官庁や自治体の関係者」という。ほかには閣僚や国会議員、各産業や文化芸術、社会事業などの分野の功労者などだ。
実は宮内庁が選ぶのではなく、各省庁からの推薦によってリストが決まる。推薦にはそれぞれ枠があり定員が決まっていて、合計すると毎回1000人程度。配偶者も招待されるので、出席者は2000人前後となる。
「招待状をいただいたのは、園遊会のおよそ1か月前。招待状には金色の菊のご紋がついており、招待状のほかにはドレスコードなどについての注意書きや、黄色の駐車券が入っていました。駐車券の色によって、入場する門が振り分けられていました」
2015年の秋の園遊会に招待された東京工業大学名誉教授の赤堀侃司氏のコメント
◆皇族方のお声かけは1時間程度 あとは意外にも自由
招待客は午後1時頃から会場の赤坂御苑に入ることができ、新緑の庭園を思い思いに散策。雅楽や吹奏楽の生演奏を聞いたり、用意された軽食や飲み物をいただいたり。
両陛下をはじめ、皇族が会場を回って一人ひとりに声を掛けられるのは、途中の1時間ほどだ。
そして、皇族がお帰りになった後も会場は午後4時ごろまで開いているので、再び食事や散策を楽しむというのがだいたいの流れだ。
◆招待客のことを事前に調べられている両陛下 皇太子のツッコミも
両陛下が招待客と言葉を交わされ、続いて、おふたりと少し距離を置いた皇太子さまが、両陛下がお話しされなかったかたに声をかけるという“役割分担”がされてきた。後に秋篠宮家ほか皇族方が続かれ、追い抜かすことはない。
両陛下は招待客のことを経歴だけでなく人柄まで事前によく調べられ、適切な声かけをされることで知られる。
陛下が“絵をいただきましたね”と水島さんにお礼を言おうとしたら、皇太子さまが“私がいただいたんですよ”と見事な『ツッコミ』をされて、一気に和んだムードが広がった。
漫画家の水島新司
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