イスラム国の犯行か？…イランの軍事パレードで襲撃事件が起き、２９人が死亡

数百人規模の軍事パレードが４人組の武装集団に襲撃された。

地元メディアによると、２９人が死亡、７０人以上が負傷した。

武装グループは、革命防衛隊などに変装し、観覧席の後ろから銃を乱射したということです。

イラン軍の報道官によると、襲撃犯4人のうち3人はその場で死亡。もう一人は拘束されたものの、けがにより亡くなった。

国営イラン通信（ＩＲＮＡ）によると、死傷者の中には軍要員のほか、パレードを見ていたジャーナリストら民間人も含まれていた。

22日はイラン・イラク戦争の開戦日で、イランでは首都テヘランをはじめ各地で軍事パレードが行われていました。

軍事力を国内外に誇示するための国家的行事を狙った異例のテロ。イラン指導部の親衛隊的な性格を持つ革命防衛隊の隊員も犠牲になり、衝撃が広がった。

同国の国営テレビは、1980年のイラン・イラク戦争の開戦を記念する軍事パレードが「襲撃者のグループ」による攻撃を受けたと伝えた。

イラクと国境を接する同国西部のフゼスタン （Khuzestan）州は、イスラム教スンニ派がほとんどの大規模なアラブ人コミュニティーがある。

同州でこうした攻撃が起きるのはまれ。同州は1980～1988年のイラン・イラク戦争で、主戦場となった。

また、イランでは、2017年6月にも「イスラム国」が犯行を主張する同時テロがあり、あわせて18人が死亡している。

事件後、数時間が経過して、国際テロ組織「ダーイシュ（IS)」から犯行声明が発表。ロイター通信がISに関するニュースソースのアマーク通信の報道を引用して報じた。

ただ、過激派組織「イスラム国」も犯行を主張していて、当局が背景を調べている。

イランと強いつながりを持つシリアのアサド大統領は、ロハニ・イラン大統領に宛てた弔電で「人類全体を脅かす」テロ行為だと非難。

ザリフ外相はツイッターに「外国の政権に雇われ、訓練され、武器を供与されたテロリストの攻撃」と投稿した。