■バリウム検査
バリウム検査とは、正式には、上部消化管造影検査と言い、食道・胃・十二指腸の病変をチェックするための検査です。
胃を膨らました状態でバリウムを飲むと、胃の内面にバリウムを塗り付けた状態になるので、胃壁などに生じた病変を早い段階から発見することができます
バリウム検査の目的は、胃がんや食道がんの早期発見です。がんは、必ず粘膜面の変化が見られますが、少しとろみのあるバリウムは、胃の粘膜に少し付着
■結構辛い検査としても有名だ
■このバリウム検査で事故が多発しているらしい
バリウム検査では、深刻な事故が多発している。中でも多いのが、バリウムが体内に固着して孔が開いてしまう「穿孔(せんこう)」
「大腸穿孔(憩室/けいしつ含)=33人」「直腸穿孔=4人」「消化管穿孔=6人」といった具合に、昨年度分の報告だけで実に50人
10年ほど前から、画像精度の向上等を目的に、高濃度硫酸バリウムが使用されるようになったが、これに伴い偶発症事故が多発している
大腸穿孔を起こすと緊急手術となり、数か月間は人工肛門での生活を余儀なくされる。過去には死亡したケースも
バリウム検査は絶対に安全とは言いがたい。その施行にはリスクとベネフィットを勘案すべきだ。ところが、リスクについては、ほとんど議論されていない
アナフィラキシーショックによる失神、意識消失、呼吸困難といった重篤な症状も報告されています。
■撮影台から転落、死亡するという事故も…
検診機関が車検診で胃X線撮影を行っていたところ、女性受診者が撮影台から転落、台と車内の壁に頭を挟まれて死亡した
これだけ死亡事故が起きているのに、新ガイドラインでは、「死亡1 件(0.03/10 万)も報告されている」と記す程度で、詳しい言及はない
健康な人を対象にした検診として、あまりにリスクが高い検査法なのだ。
■また、検査の信頼性についても疑問視されている面も
新潟市の胃がん検診では、バリウム検査よりも内視鏡の方が、発見率が3倍も高いことが実証された。
韓国で行われた20万人規模の調査で、「内視鏡検査の実施により胃がん死亡率が57%も減った」
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