・ノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授
アフロ
The Nobel Prize laureates for Medicine or Physiology 2018 are James P. Allison, U.S. and Tasuku Honjo, Japan presented at the Karolinska Institute in Stockholm, Sweden October 1, 2018. TT News Agency… by 写真:ロイター/アフロ
2018年のノーベル生理学医学賞に京都大学の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授の受賞が決定
これまでのがん治療は、手術や放射線治療のほか、がん細胞そのものに直接働きかける化学療法が中心だった。
今回、ノーベル賞を受賞した本庶教授の研究から生まれた小野薬品工業のがん免疫薬「オプジーボ」は、これまで世界のほとんどのがん専門家が考慮に入れなかった免疫療法でがんを克服する革新的な薬
・一方で日本の研究力が落ちているという
英科学誌ネイチャーに、日本の科学研究がこの10年間で失速していることを指摘する特集が掲載
本発の論文の数が減少し、日本の大学の研究レベルが国際的に落ちているという、衝撃的なデータが公開されました。
論文データベースScopusによると、15年までの10年間に、世界中では論文数が80%増加しているのに、日本からの論文は14%しか増加していない。
特に、コンピューターサイエンス、私が関係する生化学・分子生物学、そして、驚いたことに、日本の得意分野といわれる免疫学で、その傾向が顕著
・日本の研究力は落ちた?
日本の研究力が落ちたって、そら定職と給料と時間を削って余計な仕事いっぱい増やしたらどーなるかって幼稚園児でも分かる計算だろがw
改革したから研究力が落ちた。ではなく、改革したからこの程度の下落幅で済んだと解してそうな省庁があるんじゃないかなぁ。致命傷で済んだぜ! となる日が来ないといいけど。
・国別にみると日本は6位
論文数ランキング10位までは、1.中国 、2.アメリカ、3.インド、4.ドイツ、5.イギリス、6.日本、7.フランス、8.イタリア、9.韓国、10.ロシアの順
文部科学省は2018年6月12日、科学技術の振興について講じた施策を報告する「平成29年度科学技術の振興に関する年次報告」の2018年版(平成30年度版)「科学技術白書」を閣議決定
論文の量・質の低下、大学発ベンチャーの成長、博士課程進学者・若手研究者の減少、新たな研究領域への挑戦の不足、研究開発費総額の伸びの停滞などの、諸々の日本の学術界の問題についても記載されており、国際的な研究成果を出し続けるには危機感を持って改革に取り組むことが不可欠
何とかしなければいけない、と、SNSで盛んに警鐘を鳴らしている研究者もいらっしゃいます。
・本庶氏も若手研究者を支援する1000億規模の基金を設立する考え
ノーベル賞の賞金は900万スウェーデンクローナで日本円にして1億円余り。
これを本庶氏は共同受賞者と2人で分けるので、設立資金の大半は特許料や企業からの資金で賄(まかな)われる
自分の研究を基に実用化されたがん免疫治療薬「オプジーボ」の特許料やノーベル賞の賞金で若手研究者を支援する基金を京大に設け、企業の協力も得て1000億円の規模を目指す考え
また、科学的根拠の乏しい免疫療法の便乗商法に懸念を示し「わらにもすがる思いの患者がいる。これで金もうけをしようとしているとしたら、非人道的だ」と述べた。
・何が必要だと思う?
自分は研究力は低く、学振DCは三振したし学振PDもダメだったけど、民間就職したらどうにか1年目からPDよりお金貰えるようになったし、うまくいってない人も人生はダメだったと悲観しないでほしい。就職活動にリスクヘッジするにしても、研究一筋に邁進するとしても、前向きな気持ちで頑張ってほしい。
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