医師が提訴されることも…「余命宣告」の難しさと問題点

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■余命宣告

余命宣告は、病気の治癒のための治療を行うことが難しくなった時になされます。

余命を告げられるということは、死を意識し、その衝撃はとても大きい

■大分市にて余命宣告を受けなかったとして、遺族が医師を提訴した

今年1月に乳がんで死亡した大分市の女性(当時57歳)に余命1カ月との診断結果を告知しなかった

「余命が充実したものになるよう手厚い配慮ができなかった」などとして、通院先のアルメイダ病院(同市)を運営する市医師会と主治医に慰謝料3190万円を求めて大分地裁に提訴

医師らは余命宣告の告知を検討するために家族との接触も図っておらず「診療契約に付随する家族への告知義務に違反した」と主張

■またこんなケースも

「余命1年もないと医師に宣告されながら、5年たっても生きています」。難治性血液がんの成人T細胞白血病(ATL)と診断された男性から、特命取材班に悲痛な声が届いた

余命1年と診断された男性が死を受け入れて仕事や財産を整理したところ、5年経った今も生きている…として病院とトラブルに

伝えられた期間より長く命がつながったことは、本来なら喜ばしいことなのに、そのことによって「憤り」を感じなければならないというのは悲しい

■余命宣告に明確なルールはないみたい

余命宣告を巡っては、最高裁が医師には患者やその家族への告知義務があると認める一方、病気の告知を受けた患者が自殺した例もあり、医療現場は難しい判断を迫られている。

余命宣告にはこうしなさいという明確なルールがあるわけではなく、医師が行っている方法も様々です。

帯津三敬病院の帯津良一名誉院長は「医師の都合のせいで余命は“正確ではないもの”になりかねない」として、余命宣告に反対する。

■医師によって異なるというのが現状のようだ

中には、誤解を生むため好ましくないという考えから、そもそも余命宣告しない医師もいます。

余命通りに生きられなかったことで遺族とトラブルにならないように、医師は患者に“短め”に余命を伝えるケースがある

余命という言葉から受けるイメージは、多くの人が「残された命の期間」だと思いますが、余命は「生存期間中央値」のことです。

生存期間中央値とは、その集団において50%(半分)の患者さんが亡くなるまでの期間のことです。多くの医師がこの基準を利用しているようです。

■あくまでも「目安」と考えた方がいい

個人を診るという側面もありますが、今までのデータを利用して客観的に余命を判断しているというのが現状のようです。

統計的に見てだいたい半分くらいの人が亡くなるタイミングを「余命」としているのです。というわけで、「余命」に関しては『あくまで目安であり、それほど当てにならない』ものだと捉えたほうがよさそう

医師自身もこの余命としてあげた期間が正確とは思っていません。あくまで大体の目安だと考えています。

またもう一つ、新規治療薬(モガムリズマブ)を使った可能性があります。そうすると今までの常識が正直通用しなくなります。

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