★『天龍院亜希子の日記』 安壇美緒
人材派遣会社に勤める田町譲・27歳。ブラックな職場での長時間勤務に疲れ果て、プライベートでは彼女との仲がうまくいかない。なんとなく惰性で流れていく日常。
安壇美緒『天龍院亜希子の日記』読了。この同時代感……凄く面白くて一気読み。「あぁ〜わかる!わかる!」と頷きながら読んだ。すごい新人さんだ。次回作が待ち遠しい。 pic.twitter.com/po2G1rFkRS
間口が広くて入りやすいドアをくぐる。そこには奥がかなり深い部屋がある。次の間もあって建物自体はかなりスペースがありそうだ。読了して感じた、この物語の佇まい。男性の生理的なところが全く見事な語り口で描かれていて、これが女性の手によるものかと感嘆する。安壇美緒『天龍院亜希子の日記』。 pic.twitter.com/05Bl43rpen
安壇美緒・著「天龍院亜希子の日記」読了。日記文学って、つい手にとってしまうと読み始めたら、物語の中心は元同級生のブログを執拗に覗き見する男の慌ただしい日常だった。まあ、よくある行為だと思うけど、そこに希望を見出しているのが凄い。
★『人間に向いてない』 黒澤いづみ
ある日突然発症し、一夜のうちに人間を異形の姿へと変貌させる病「異形性変異症候群」。政府はこの病に罹患した者を法的に死亡したものとして扱い、人権の一切を適用外とすることを決めた。
黒澤いづみ『人間に向いてない』読了。異形成変異症候群という奇病が引きこもりなど社会的弱者の若者を中心に蔓延し始めた日本を描く。
ある者は「虫」に、またある者は「犬」に変異していた。なかなかグロい描写もあり、予測のつかない展開に一気読み。楽しみな新人作家さんがひとり誕生した。
黒澤いづみ『人間に向いてない』(講談社)読了。読み終えてタイトルになるほどと思った。人ではない異形と化した子ども。異形でも自分の子だと世話をする母親。誰しも消えてしまいたいと思ったことはあるはず。この物語は異形性変異症候群を通して生きづらい世の中に焦点を当てているのが素晴らしい。
何故か現代社会の闇を浮き彫りにしてしまうこの作品。歪過ぎる家族の形に、あなたはきっと我が身を重ね合わせてしまうでしょう…。黒澤先生、何とこれがデビュー作。来年の本屋大賞、あると思います。
あとはポップ書くよ〜。
かつて凄腕で鳴らし、あることをきっかけに地方に飛ばされていた秋津渉がマルオーホールディングス本社に呼び戻され、コンプライアンス室長に任命された。
テレ東の「ハラスメントゲーム」は、原作が井上由美子の小説家デビュー作で、脚本も井上由美子なのね。だから唐沢寿明が主演だ。「白い巨塔」つながりで
ハラスメントゲーム/井上由美子
世の中にこんなに色々なハラスメントがあるとは…(; ・`д・´)
脚本家さんが書いた本らしく、読んでいてもドラマを見ているようにとても本の中に入りやすく楽しく読めました(*^^*)
15日からドラマ化しているそうなので気になる方はそちらで見てみてもいいかもです。 pic.twitter.com/UeK4vemqwI
『ハラスメントゲーム』クライマックスのセリフがかっこよすぎてしびれた。(ネタバレになるのでここでは控える)
そしたらやっぱり!脚本は井上由美子さん。
く〜!さすがや〜!!
小説も出てるそうなので読まねば。
★『トラペジウム』 高山一実
高校1年生の東ゆうは「絶対にアイドルになる」ため、己に4箇条を課して高校生活を送っていた。努力の末、東西南北の“輝く星たち”を仲間にした東が、高校生活をかけて追いかけた夢の結末とは!?
かずみんのデビュー作トラペジウム楽しみすぎる。話が現役アイドルが書くアイドルの話ってところでまた興味深いので早く読みたい! pic.twitter.com/5kMPUpNmrV
トラペジウム#4読了。高山さんって優しい策略家なんじゃないかな〜ってますます思ってきた!あとたぶんこれ高山さんの頭の中で映像が出来てるんじゃないかな、すごく映像を想像しやすい。完全にドラマ化向き。