日本人に最も多いとされる「浄土真宗」は西日本に偏っている
文化庁の平成26年12月31日の
「宗教統計調査結果」によります。
すると、日本最大の宗派は、浄土真宗でした。
2位も浄土宗、5位も浄土真宗と、
浄土仏教が圧倒的な人数です。
江戸幕府は浄土真宗の勢力を恐れ、関東以東には浄土真宗のお寺を新たに認めませんでした。なので文化の遅れていた関東や東北には浄土真宗の寺院が少ないのです。
また、信者が最も多い宗教・宗派の地図を見ると、信仰ありの比率の高い西日本・北陸地域では、「浄土宗・浄土真宗系」が多く、信仰ありの比率の低い関東・東北地方では「天台宗・真言宗系」あるいは「禅宗系」が多くなっている。特に禅宗系は他がすくない分、東北で目立つ。
日本人に最も多い名字「佐藤・鈴木」は東日本のもの
大まかにいうと、東日本には「佐藤・鈴木」が多く、西日本には「田中・山本」が多いという。
しかも、その境界を探ると、味覚の文化圏と同様に、関ケ原や飛騨山脈・親不知を結ぶラインで東西に分かれるという構造が浮かび上がる。
これに対して、西日本を代表する名字は「山本」と「田中」の2つ。関西や中国・四国ではこの2つの名字が圧倒的に多く、全国名字ランキングの1位と2位が東日本を代表する「佐藤」と「鈴木」であるという事実に、「にわかには信じがたい」と対抗心を持つ関西人は多い。
田中は、近畿、およびその外延部の福井、そして山陰や九州北部と西日本の多くの県で首位を占める西日本型の名前であり、北陸から中四国にかけて田中と重複する地域で首位が多い山本とならぶ西日本型の双璧となっている。
「カップ焼きそばU.F.O.」はほんとうに国民食なのか?
カップ焼きそばの人気商品といえば「日清焼そばU.F.O」だと思いがちだが、これは実は西日本に限った傾向。東日本では「ペヤングソースやきそば」の人気度が高い。10年前まで東日本ローカル販売だったため、西日本では販売休止騒動が起きるまで存在を知らなかった人も多い
そして注目すべき地域別のランキングはというと、関東地方を中心とする東日本は圧倒的に「ペヤングソース焼きそば」推し。
その一方、関西や九州など西日本は「日清焼そばU.F.O」推しと、東と西で綺麗にまっぷたつ!
輝いたのは『日清 焼そばU.F.O.』(日清食品)でした。76年に発売され、当時の人気アイドルだったピンク・レディーをCMに起用したことで爆発的な人気商品に。当時、カップ焼きそばの60%を超えるシェアを獲得したそうです。UFO(未確認飛行物体)のような円型の容器が特徴ですが、公式サイトによると由来は「U=うまい、F=太い、O=大きい」の略とのこと。発売当初は、静岡県以東の東日本版と愛知県以西の西日本版の2種類がありましたが、現在は西日本版に統一。
「ペヤングソースやきそば」というカップ麺界の大ヒット商品。
まるか食品(群馬県)という会社で製造・販売され、主に東日本でしか流通しないため(2008年より関西でも発売が始まったらしい)西日本では知らない人も多いと思うけど、私は「カップ麺界の最大のヒット商品」で、香川が「うどん県」であれば、群馬は「ペヤングソースやきそば県」にしても良いのではないかとすら思っている。
日本人なら誰もが「お肉といえば牛肉!」と思いきや・・・
例えば、西の場合は、牛肉はお惣菜の材料として頻繁に使われていたようですが、東では、どちらかというと、牛肉と言えばすき焼きの肉、ステーキというイメージがあります。
東日本出身者は西日本出身者に対して「肉じゃがは食べ慣れている豚肉でしょ。家庭のおかずに、牛肉を使うとは贅沢な(内心羨ましい気も)」と思いますし、西日本出身者は東日本出身者に対して「肉じゃがに牛肉以外は、考えられへんでしょ(肉って言ったら、牛肉のことやん)」と思います。
カレーの中のお肉といえば?」という質問に対して、北海道から愛知県・岐阜県にかけた東日本では豚肉の割合が高いことがわかった。特に岩手県や青森県、北海道では約7~8割の人が豚肉を使っており、「東北では、カレーはもちろん、あらゆる料理に豚肉を使います」というコメントが寄せられた。
日本人なら誰もが「お魚といえばマグロ!」と思いきや・・・
お寿司にお刺身。魚料理というとマグロに象徴される赤身魚が代表格だと思われがちだが、これはお肉とは逆に東日本に限った傾向。関西から九州にかけての西の広いエリアは、白身魚の文化だ
なぜ関西で白身魚の消費が多いのか。OUGホールディングス傘下の水産卸、うおいちの鮮魚担当者に聞いてみると、「瀬戸内海が目の前に広がっている影響が大きいのではないですか」との答えが返ってきた。
マグロの消費金額は静岡県、山梨、関東各県での消費金額が高いのだが、
しかし九州各県ではマグロの消費金額は低く福岡ではなんと最下位あたりを争う。
西日本は公家の文化で上品な白(白身)を好み、
東日本は武家の文化なので、血の色(赤身)を好む
といった見方もあるようです。
豆まきに並ぶ節分の風習「恵方巻」も実は西日本由来だ
恵方巻というと、節分の国民的行事とされながら、東日本では「マーケティングの都合で創作された伝統」と冷めた見方をされ、あまり定着してない。確かに全国的に有名になったのはここ数年のことだが、実は西日本では江戸時代からの歴史がある。地域や家庭で慣れ親しんだ人も多い
ここ数年 急速に浸透しているのが『恵方巻き』だ。どうやら西日本では昔からポピュラーなイベントだったようだが、東日本の人は強烈な違和感をお持ちではないだろうか?
そもそもの恵方巻きの起源は江戸時代の大阪にまで遡り、大阪・船場の商人が、商売繁盛、無病息災、家内安全を願って太巻き寿司を食べるという行事が始まりと言われています。江戸時代末期になると、船場の花街、つまりは当時の風俗街で、節分に遊女たちに太巻きを丸かじりさせることが流行しました。
地域別に見ると、恵方巻の発祥の地である「関西」では68.6%が「食べる」と回答。「中国・四国」も「食べる」が55.6%と半数を超えたが、他は30%前後で「関東」では30.5%。最も低かったのは「北海道・東北」の24.4%だった。
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