昨今新型出生前診断が導入された
NIPTは、妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃんのDNA断片を分析することで、赤ちゃんの特定の染色体疾患を調べることができる検査です。
NIPTのより正確な名称は、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」または「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査」ですが、母体血清マーカー等と比べて最近開発・導入されたため、国内では「新型出生前診断」とも呼ばれています。
NIPTは、具体的に次の3つの疾患を調べることができます。
•ダウン症候群(21トリソミー)
•エドワーズ症候群(18トリソミー)
•パトー症候群(13トリソミー)
これら3つを合計すると、胎児の染色体疾患の約7割に相当します。
検査ができる病院は日本産科婦人科学会が認定した施設に限定され、受けるカップルは遺伝カウンセラーから十分な遺伝カウンセリングを受ける必要があります。
つまり近所の産院で気安く受けられるような検査ではないということです。
それにもかかわらず、13年4月から17年9月までに5万1139人が新型出生前診断を受けました。
なんと9割が、陽性の場合中絶をしている
新型出生前診断で異常が確定したケースのうち、9割以上が中絶を選択したというデータが出ています。
もちろん流産してしまったケースもありますが、年齢を問わず、大多数が中絶を選んでいます。
これはダウン症の子どもがどう生きるのか、どういう生活を送っているのか、実態をよく知らないことが大きい。だから不安になるのでしょう
東尾さんは2012年6月3日のブログで、「クアトロテスト」を受けた結果、82分の1の確率で赤ちゃんがダウン症の可能性があると言われたと明かした。
様々な検査を受けるのは重要かもしれません。
入籍から3年、36歳で初産の高齢出産になります。夫婦で寄り添い協力しあったからこその妊娠ですね。
幸いダウン症ではなかったようですね。
生命の尊厳はどうなっているのかと批判の声が…
『新型出生前診断』(NIPT)が始まって以来、多くのメディアがこれを取り上げ、賛否両論の議論を巻き起こしている。
出生前診断にはさまざまなメリットがありますが、その一方で検査を受けることを問題視する人たちもいます。
彼らの主張の多くは「異常があるからって中絶するのはおかしい」「命の選別だ」というもので、倫理的観点から抗議を行っています。
日本が出生前診断による中絶だけを特別視するのは、通常の中絶反対運動とは違う理由があるからです。
優生思想とは、誰が産み、誰が産まないか(誰が生まれるべきで、誰が生まれないべきか)を国がコントロールすれば国民の質が高まるという思想です。
一方で、理解できるという声が多数
障がいのある赤ちゃんは、ダウン症だけに限らない。NIPTを受けてもわからない障がいもあれば、分娩時のトラブルから、後天的に重度の障がいを負うこともある。
どっちの選択にもそれぞれの家庭の事情、それぞれの想いがある。
出した答えには正解、不正解はない。
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