◆日本を代表する世界的作家「村上春樹」
世界50カ国語に翻訳され、数百万部が刊行されるなど、村上氏は世界で最も読まれている現代日本作家の1人です。
毎年のようにノーベル賞候補に挙げられる村上は、間違いなく現代を代表する世界的作家だろう。
◆ジャズ喫茶を経営していたなど異色の経歴
1949年1月12日、京都府生まれ。1979年、ジャズ喫茶を経営するかたわらで書いた『風の歌を聴け』で講談社の群像新人文学賞を受賞してデビュー。
その後、執筆活動に専念。日本社会の大勢順応主義に耐えかねて、ギリシャ、イタリア、アメリカに活動拠点を移しました。1995年、阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件が発生、日本に帰国することを決意しました。
小説14作品のみならず、多くの短編小説や随筆などで構成される膨大な作品群に加えて、スコット・フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの翻訳も手掛けています。
◆そんな村上は表舞台にはほとんど出ないことでも知られていた
“世界の春樹”ともなると、講演の依頼も多い。だが、「文章を書くことを生業にしているので人前には出ない」というスタンスを貫く。
メディア出演嫌いで知られた村上さん。これまで村上さんは絶対に表には出ないという噂があった。
ジャズ喫茶時代に、客の相手で一生分の話をしたので、今後は本当に話したいことしか話したくないと述べています。
◆そんな村上が先日ラジオ初出演
作家の村上春樹さん(69)が初めてディスクジョッキー(DJ)を務めたラジオ番組「村上RADIO~RUN&SONGS~」が5日、TOKYO FMなど全国38局で放送された。
村上氏は冒頭で「ラジオに出演するのが、本日が初めてなので僕の声を初めて聞いた人もたくさんいると思います。初めまして」とリスナーにあいさつした。
◆音楽から文章を学んだという
村上:もともと文章家になるつもりはなかったんです。どちらかというと音楽のほうに興味があって、それを仕事にしていたわけ。
村上:そういう人間が突然、小説を書いて小説家になったので、誰かの小説技法を学ぶというよりは音楽から入ったというほうが近いですね。リズムとかハーモニー、フリーインプロビゼーションとか。書きながらそういうことを意識して。
「僕の本が好きな人は、好きな音楽の傾向が似ていると思う。文章は音楽から学んだ」と語った。
・番組中にかかる曲も村上セレクト
番組では村上さん自らディレクターもつとめ、「RUN&SONGS」をテーマに選曲を担当。
番組では、ビーチ・ボーイズの「サーフィン・U.S.A.」や、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランの名曲「天国への扉」のジャズミュージシャンによるカバー作品など、米国のロック音楽を中心に10曲ほどを紹介した。
◆「走る」ことと「創作」の関係についても語った
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