最も犠牲になるのは子供「イエメン内戦」8万5千人の子供が餓死

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yutaganbareさん

3年半で8万5000人の子供が餓死

国際的な非政府組織(NGO)セーブ・ザ・チルドレンは21日までに、内戦が続くイエメンで2015年以降、極度の栄養失調で死亡した5歳未満の子どもが推定約8万5000人に上ると発表した。

イエメンは世界最悪とされる人道危機に直面している。特に最近、国連や人道支援団体からの物資が搬入される西部の港町ホデイダで戦闘が再燃し、事態はさらに悪化した。

飢餓や病気は完全に回避可能なものであるにもかかわらず、それらにより死亡する子どもは、爆弾や銃弾で死亡する子ども1人に対して数十人の割合に上る

国連は、イエメン内戦による餓死者の数字を発表していない。だが先月には、人口の約半分に当たる1400万人が近く飢餓の危機にさらされ、人道支援に全面的に依存せざるを得なくなる恐れがあると警告した。現在、飢餓寸前の状態にある人は840万人に上るとみられている。

多くの子どもが犠牲に

イエメンでは、2015年の紛争激化以降、50万人近くの子どもが学校を中退し、学校に通っていない子どもの総数は200万人に上ると、ユニセフ(国連児童基金)は本日発表した報告書で述べています。また、公立学校の教師の4分の3が1年以上にわたって給料を受け取っておらず、そのことがさらに450万人の子どもたちの教育も危機的状況に晒しています。

2016年に6州で実施した調査によれば、女性の4分の3近くが18歳未満で結婚し、半分近くが15歳になる前に結婚した。

空爆とコレラ

2015年以降、アメリカの後方支援を受けたサウジアラビア率いる連合軍が、イエメンの北部および中央部を占領したフーシとして知られるイスラム教シーア派の武装組織を壊滅すべく国内のいたるところを封鎖し、執拗に空爆を繰り返しているため、深刻な人道危機が生じている。

イエメンでは、すでに深刻な飲料水不足が、コレラや急性水様性下痢症の流行に繋がっています

イエメンでは昨年、コレラあるいは急性水様性下痢症に罹った疑いのある人が100万人以上います。

サウジアラビアとイランの代理戦争

サウジアラビアやアメリカを後ろ盾にするハディ政権と、同じイスラム教シーア派のイランの支援を受け徹底抗戦する反政府勢力。

イエメン内戦は犬猿の仲で知られるサウジアラビアとイランによる事実上の代理戦争とも指摘されているが、サウジアラビア空軍による爆撃は頻繁に行われており、イエメンに落とされた爆弾のほぼ全てが欧米から輸入されたものだ。

サウジアラビアが軍事介入するイエメン内戦のおかげで、国土が南北に分断され、食糧が届きにくい状態だ。

アメリカの関与

2017年にアメリカのトランプ大統領とサウジアラビアのサルマン国王との間で1100億ドル(約11兆円)のFMSに関する合意が結ばれ、これまでに145億ドル(約1兆4500億円)の契約が履行されています。

FMSとは兵器やその運用教育などを有償で与える米国のプログラムです。

サウジアラビアの同盟国である欧米諸国は無差別な空爆に対して懸念を表明したものの、莫大(ばくだい)な収益をもたらす兵器供給の契約は続行した。サウジの航空機は米国製の爆弾を落とし、米国の空中給油機から燃料補給を受けている。

9日に実施されたこの空爆では、子ども40人を含む51人が死亡した。CNNは今回、現地のジャーナリストや弾薬の専門家と協力し、使用された兵器が米ロッキード・マーチン製の500ポンド(227キロ)級レーザー誘導爆弾「MK82」であると突き止めた。

サウジアラビアへの不信感強まる

トランプ米政権の高官が相次ぎ、軍事介入するサウジアラビアなどに早期停戦と十一月中の国連主導の和平協議開催を受け入れるよう求めた。サウジ人著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件で、サウジ政府への非難が高まっているのを受け、擁護姿勢から転換したとみられる。

イエメン内戦では、サウジの軍事介入によって一般市民に犠牲者が出ているとされる。さらに、トルコのサウジ領事館でサウジ王室に批判的だった著名ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が殺害された事件を受け、米議会ではサウジ政府に対する不信感が一段と強まっている。

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