フランス人は消しゴムを使わない
じつは幼少期からの教育方針として、鉛筆ではなくボールペンや万年筆の使用が推奨されている国もあるのです。
フランス人は答案に消しゴムを使わないし、ノートにも消しゴムを使わないらしいです。
フランスでは、小学校に入学したての子どもたちがまず持たされるのは、青や緑や赤などのボールペンです。
書いたものを直したい場合は、横線や斜線を引いて訂正します。決して消しゴムは使用しません。
ボールペンでは、当然一度書いたものは消せません。
勉強において、消しゴムは必要ない
消しゴムという文具はあくまでも人に見せるための文書に必要なのであって、自分の思考過程や作業中にはそれほど重要でない
そのため、できるだけノートに書いた情報というのは、消さずに残しておき、もし区別するならば横線を引いたりする方が効果的なのです。
そもそも成功事例しか残さず、失敗事例は消しゴムで消すのと同じく残さなかったら、同じ失敗を繰り返す人がいるし、成功への道がどんどん失われていく
間違いや誤解など、その時感じた印象を消さずにノートに残しておくと、復習をした時に当時の印象が蘇って、同じ過ちをしないようにするという記憶が残り、今後間違えないようにできるだけでなく、非常に長期間に渡って覚える事ができるようになるのです。
消しゴムを使わない勉強法の利点
「間違ったことをなかったことにしない」試行錯誤のプロセス「気づき」が大切
思考が躊躇した個所は塗りつぶすか上に∨か、下に∧を付けて書き込むかします。これで大方のことは済ませることができます。思考が消しゴムで途切れません。
いちいち消しゴムに持ち替えて消して・・・なんてことをやっていたら速くかけない。書きたいことが頭から消えてしまう。綺麗さよりも大事なのは考えたことをいかに速く記録してしまうかだ。
インクで書けば、一度記したものを完全になかったことにはできません。修正液で消しても跡が残ります。すると、やり直しが利きませんから、できるだけ美しく書き、修正するよう気をつけることになります。
消しゴムを使わない生き方を続けていくと、「人生そのものがリセットできない」という思いをもつようになります。
「間違いは消せない」という考え方は、人生そのものへも影響を与えます。
本当に大切なのは、間違いを自覚するということ。「何が難しかったのか?」「どこでつまずいてしまったのか?」などと振り返ることで、考える癖が身についていくのです。
教師(教える側)にもメリットが
たとえ同じ「正解」だったとしても、そこに至るまでのプロセスは、子どもによって違うかもしれません。
難なく正解に到達できた子どももいるでしょうし、「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤のすえ、やっと正解にたどり着けた子どももいるでしょう。
仮に途中で間違いに気づいた場合、子どもたちは横線や斜線を引いてそれを訂正します。
消しゴムによって、子どもたちが書いた内容を初期化させないことで、教師は子どもたちの情報のすべてを把握できるのです。
プロセスも含めて“思考の進化”が記録されることで、子どもの個性までが筒抜けになるため、採点する教師としては的確な評価と指導が可能になります。
間違いを無かったことにすることこそ、間違っている
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