■列島各地に大きな被害をもたらした「台風」
アフロ
September 5, 2018, Suminoe-ku, Osaka city, Japan – Damaged cars are seen in Osaka on September 5, 2018, a day after powerful Typhoon Jebi hit western Japan. (Photo by AFLO) by 写真:アフロ
今年は、夏(6月~8月)に統計開始以降最多タイである18個もの台風が発生。
9月には台風21号と24号が「非常に強い」勢力のまま上陸し、記録的な暴風雨によって日本列島に大きな被害をもたらした。
■いま、台風による「塩害」が大きな問題となっている
海水が強風によって巻き上げられ、塩分を含んだ潮風が陸地に吹き付けることで様々な弊害が起こる現象。
9月30日に上陸した台風24号は、記録的な暴風によって大量の海水を巻き上げた。
また、台風通過後に晴天が続いたことで、陸地に吹き付けた塩分が流されず、塩害が一気に進行してしまった。
■台風が残した爪痕が深刻すぎる…
・電線や送電設備のショート
塩水は雨水よりも電気を通しやすいため、絶縁している部分に塩水が付着すると、導電して漏電状態となってしまいショートする。
・野菜
表面に塩分がつくと葉や枝を枯らし、塩分の入った雨水が土に浸透すると塩分濃度が上がって植物が水分を吸収しにくくなる。
太平洋側の野菜産地では、キャベツやダイコンなどの露地野菜が枯れる被害が相次いでおり、価格の高騰は避けられそうにない。
・秋の行楽にも大打撃
コスモスまつりを開催中の久里浜花の国。本来ならば一面コスモス畑なのだが、先の台風2連ちゃんによる塩害でご覧の有様 pic.twitter.com/jEAe2jjYCT
横須賀市神明町の「くりはま花の国」では、約1.8ヘクタールに植えられたコスモス約100万本がほぼ全滅した。
専門家によると、一度塩害を被った植物は今年中の回復は期待できないという。
・桜は季節外れの開花
桜の花芽は通常、7月~8月に形成されるが、葉が残っている間は植物ホルモン「アブシシン酸」が成長を抑制するため開花しない。
ところが、今年は9月に上陸した台風21号、24号の強風や塩害で葉が落ちてしまい、ホルモンが正常に作用せず。
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