◆今期は弁護士ドラマが3作品競合していることが話題
『スキャンダル弁護士 QUEEN』(フジテレビ=木曜夜10時)、『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ=土曜夜10時)、『グッドワイフ』(TBS=日曜夜9時)と、示し合わせたかのように、各局3枠あるGP帯のドラマのうちの1本が弁護士ものというのは珍しい。
前期にも、『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)、『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)が放送されており、まさにリーガルドラマラッシュといったところ。
◆こうした弁護士ドラマ増加の背景には視聴率対策がある
弁護士ドラマが増えている最大の理由は、視聴率対策。弁護士ドラマは、刑事ドラマ、医師ドラマと並んで、「一話完結」「勧善懲悪」「終盤の爽快感」という、リアルタイム視聴につながりやすい。
確かに、2018年の連ドラ全話平均視聴率の1位はTBSの「99.9%-刑事専門弁護士-」、2位がテレビ朝日の「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」と“弁護士もの”だった。
失敗のリスクが少なく、安定した視聴率を獲得できる上に、放送後に人気が出たらシリーズ化も可能。また、「刑事ドラマが多すぎること」「医療ドラマはお金がかかりがちなこと」も、各局が弁護士ドラマに注力している理由。
◆最初にスタートした『スキャンダル専門弁護士』
竹内結子が6年ぶりに地上波連続ドラマで主演を務めるのが、『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系/1月10日木曜22時スタート)。
竹内結子演じる氷見は“危機管理”専門の弁護士で、「危機にある女性の最後の砦」という信念の下、女性を救うためには手段を選ばない。逃げ場がなく、崖っぷちに立たされている女性を救うべく奔走する。
6年ぶりの連続ドラマ主演となった竹内と、日本トップレベルの映像クリエイターが織りなすドラマは視覚、聴覚、そして心を揺さぶる作品となっている。
◆2話で視聴率急落 物語の構造上、爽快感に欠ける!?
第1話の視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ:関東地区・以下同)とまずまずの滑り出しだったが、17日に放送された第2話は5.8%と急落してしまった。
本作ははっきりとした勝敗がなく、どちらか一方が大きなメリットを得る構造でもない。どちらも損益が少ないという平和的解決を提示している作品だ。故に爽快感やしてやった感に欠ける。
キャリア弁護士(氷川あさみ)も、若手エリート弁護士(中川大志)も、そして「驚異的な洞察力を持つ」というヒロイン(竹内)さえも、どこが敏腕なのか、あまり伝わってこなかった。
◆2番手にスタートした『グッドワイフ』は視聴率二桁スタート
常盤貴子が主演を務める『グッドワイフ』(TBS系/1月13日日曜21時スタート)は、シーズン7まで続いたアメリカの人気ドラマシリーズ「The Good Wife」を原作とするリーガルヒューマンドラマ。
夫の裏切りによって人生が一変した女性・杏子(常盤貴子)が、16年ぶりに弁護士に復帰。仕事を通して、自らの困難に立ち向かっていく姿を描くリーガルヒューマンエンターテインメント。
第1話が13日放送され、初回平均視聴率が10.0%だったことが、わかった。(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
◆一部原作ファンからの批判はあるものの、おおむね好評!?
ネット上では一部の視聴者から「スケールが小さすぎ」「セレブ感が足りない」「最近のドラマ海外のリメイク多すぎ」という声が上がっている。
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